トレチノインを含む医薬品の画像

トレチノインという肌のための医薬品があります。トレチノインでシミのない肌、ニキビ跡の解消を実現した方も多く、注目を集めています。ただ、間違った方法で使用すると余計に悩みを増やしてしまうかもしれないので注意が必要です。

トレチノインを正しく使用しないと大変なことになる

最近トレチノインが美白のために有効と言われていて、自分も試してみたいと考えている人のために言っておきますと、トレチノイン治療は軽い気持ちで行ってはいけません。非常に高い美白効果が期待できる反面、注意しないと大変なことになる可能性があるからです。
ごく簡単に、誤解を恐れずに言えば、トレチノインは皮膚をすべて新しいものに置き換えようとする治療法です。今の皮膚を捨て去り、新しい皮膚に生まれ変わらせるわけです。当然ながら私たちヒトは生き物であってモノや機械ではありませんから、簡単に外装材を引っぺがして新しいものを貼り付ける、といったようなことでは済まないのは分かっていただけると思いますし、また分かっていただく必要があります。
さて、最初に警告をしたうえで、トレチノインとは何か、具体的にどのように作用するのかを説明します。トレチノインとは、ビタミンAの誘導体です。ビタミンAそのものよりも強い生理活性を持ち、皮膚のターンオーバーを促進する働きがあります。皮膚は正常な状態でも基底層の細胞が増殖して徐々に肌表面に押し上げられて来て、最後には最も外側の表皮が剥がれ落ちていく、というサイクルを繰り返しています。この繰り返しをターンオーバーと呼びます。
ここにトレチノインを塗布すると、このターンオーバーのサイクルが早くなります。つまり、皮膚表面がどんどん剥がれ落ちてきます。これは一種の炎症状態で、皮膚はとても敏感な状態になっています。ですから、ここにきちんと対応しないと大変なことになるわけです。クールダウン、保湿等を適切にしっかりと行わないと、美白どころの話ではなくなります。自己判断でトレチノインを使用することは控えて、医療機関で行うことを勧めます。